犬猫だけでなく、最近、当クリニックではハムスターでも「アレルギーかと思って来ました」と来られる患者さんが増えてきました。
〈皮膚〉
ハムスターが起こしやすい病気☆アレルギー性皮膚炎
発疹が現れて痒がっている時は、床材に対してアレルギーを起こしていることもあります。床材のほかに特定の食べ物が原因でアレルギーを起こすこともあります。
ニキビダニ症
皮膚に寄生しているニキビダニが増殖し、炎症を起こして脱毛やフケが見られます。痒みがひどいと掻き傷をつくってしまいます。
細菌性皮膚炎
傷などから細菌感染し、炎症を起こし、脱毛、発疹が現れたりします。ケージが不潔だと感染しやすくなります。
〈お口の病気〉
不正咬合
金網ケージなどをかじって歯が曲がり、上下の歯が噛み合わなくなることで、歯が伸び続けてしまいます。
歯周炎
歯の周りが炎症を起こしてしまいます。ケージなど噛ませたりしないように気をつけることが大切です。
☆ほお袋脱
ベタベタし、ほお袋にひっつく食べ物で炎症を起こすことがあります。そのようなものは与えないようにしましょう。ほお袋が出てしまっていたら、連れてきてください。
〈お腹の病気〉
ウェット・テイル(下痢)
水のような下痢をします。急激に体内の水分が奪われて危険です。不適切な飼育環境などが原因です。正しい食事と温度管理を心がけてください。
直腸脱
下痢のし過ぎや重度の便秘で腸が押されてひっくり返り、肛門から腸が出てきています。命にかかわるので、すぐに病院で受診する必要があります。
〈呼吸器の病気〉
肺炎
風邪や鼻炎が悪化すると呼吸困難に陥り、ぐったりしてきます。くしゃみや鼻水に気がついた段階で早めに、病院で受診しましょう。
〈泌尿器の病気〉
膀胱炎
膀胱が細菌感染して起こります。血液の混じったおしっこや、おしっこが出ていない時など、すぐに受診してください。また、定期的に尿検査をすることもおすすめします。尿の採り方をお教えします。
〈メスによくみられる病気〉
子宮蓄膿症
メスのハムスターの子宮が細菌感染し、膿がたまります。生殖器から出血することもあります。症状が進行すると、食欲が無くなったり、ぐったりします。