さて、動物の歯の話に戻りましょう。
アメリカの獣医歯科専門医の先生のセミナーが
途中で中断になってしまって、気持が宙ぶらりんになっていた
私は、動物行動学と人のアドラー心理学の勉強に
夢中になっていました。

そんな中、JAHAの犬の躾インストラクターの獣医師の先生達が
ホテルに泊まって仲間で勉強会をやりましょうということになり
その時の講師が
その後日本人で唯一アメリカ獣医歯科の専門医を取られることになる
先生でした。

その時は丁度、カナダで動物の歯の勉強をされて帰ってこられた頃だったと思います。
海外に既に動物の歯の勉強をされにいく方がいたことへの
その先見の明にまずおどろきました。
そして20年前の授業のノートも今だに、鮮明に記憶にある位
感動しました。
これでまた歯の勉強が出来るかもと、ワクワクがとまらなかっと
ことを今も覚えています。

そこからご縁があり、18年前位から東京の先生の処まで
数年間は毎月日帰りで
動物の歯科の勉強会に参加させて戴いたりしました。

今は不定期開催で関西でもやってくださるようになったので、
随分と参加するのが楽になりました。

途中日本の獣医歯科研究会でも勉強し、最終コース認定の
レベル4を取ったのも2002年ですから
もう約16年位前になります。

そしてその前後に、仲間の先生達と
世界獣医歯科学会を京都で開催するのを
海外の先生達に宣伝する必要もあったので
仲間の先生とアメリカの獣医歯科学会に参加し
その時に専門医以外の獣医歯科の実習があり
それらの全コースに参加しました。

そこでは 犬や猫 そしてうさぎなど小動物の歯や顎の治療の
トレーニングコースがあり、16年前は猫やうさぎの分野も日本では
殆どされておらず、それぞれの歯や顎の構造における治療の
テクニックの違いも感激しましたが
日本人だからなのか、手術のトレーニングの器具を借りたまま
かえしてかれたり

2001年9月11日の 同時多発テロの2年位前から
行きはじめた記憶があります。
テロのあった翌月にアメリカの獣医歯科学会が確かサバナ?あり
参加するかとても迷いましたし、参加を止めた先生もおられました。

厳しい空港の検査をドキドキしながら受けつつ参加したのを 良く覚えています。

学会には オーストラリアやヨーロッパなど世界中の国から勉強に来られていました。

そこで色々な海外の先生とも、お知り合いにならせて戴きました。
数年前に、久々アメリカの獣医歯科学会に行った時も 
覚えていてくださいました。
その後その時に親しくなったアメリカの先生が
歯科専門の動物病院を開業された方もおられるので
もっと英語を勉強して 時間を作って見学に行ってみたいと思っています。

勿論 そのコースを終了したから、勉強したから色々出来るワケではなく
動物の口の病気の勉強は 歯が折れること、歯周病、だけでなく
歯を支えている顎の骨の感染、歯のうわっている周りの顎の腫瘍、や舌の腫瘍
そして口の中に開く唾液腺の腫瘍などの病気も
含みますので、飼い主さんが今日は歯のケアだとおもって来院されていても
昨年だけでも、偶然舌を触ったりした時の違和感などで
舌やの顎の中の腫瘍も3件くらい発見して、早期に手術をして
その後後遺症も再発もなく 暮らしくださっています。
歯がなくてっても、外から見えない舌や顎の腫瘍はおきますので
実際は 歯の為でなく口を診て,疑わしい時は
歯科レントゲンを撮影することは
大切だなと実感しています。

永遠に勉強には終わりがないと
日々痛感しています。

ご自分の動物の口や歯が悪いと判ってから
当院を探してくださるのは とても有り難いことなのですが
皆さん、もっとこの事を早く知りたかったとおっしゃってくださいます。

そこで、犬や猫うさぎなとの口の病気の現実を皆さんに
てできるだけ知って戴き
予防歯科につなげていけたらと思っています。

さて次回から具体的に
歯のお話しに入っていきたいと思います