今日は今日はYちゃん14歳の誕生日でした!
Yちゃんは、生まれつき 重度の膝蓋骨脱臼でした。
当院には、歯科ケアで2歳の頃に他の飼い主さんのご紹介で
来院されたのですが 高度医療センターなどで相談されても
手術しても治る確率は低いと診断され後ろ足は 1本つけない状況での来院でした。
高度医療センターさんでも、治療が難しいなら仕方ないなと
思っていたのですが
ご紹介してくださった 飼い主さんが 「もう片方の足がだめになったら どうなるのですか」と聞かれるので
車いすも あるしと答えたものの
名古屋で私の大学の先輩が 整形の専門病院をされているというのを 聞いていたので
そこへご紹介すると なんと 曲がって成長した足を バラバラに切ってつなぎ治すという
学会でも 発表されたレベルの何時間もかかる大手術で
見事と 使えなかった足が使えるようになったという
経験をしたワンちゃんです。
足はうま使えているのですが、膵臓の働きに 問題があり 今日も
お誕生日ですが、通院中なのです
人の膵炎は なんとなく暴飲暴食のイメージがありますが、
犬の場合、ほとんどが 免疫の病気です。
検査には 血液検査で 犬の膵臓マーカーを測定したり、炎症反応を調べます
ワンちゃんの症状としては
腹痛 食欲廃絶
嘔吐 下痢などです
でも、最近は この膵臓のマーカーや炎症反応が血液検査で上昇してくるには
時間がかかってしまうことを学会で聞いて以来
血液検査はかなり,発症してから日にちが経ってからしか
上昇してこないので
血液検査で確認する前に 治療スタートするようにしています。
そうすると、断然治りが早いです!
以前は 膵炎となると 死ぬこともあり
重篤でぐったりして 診断してから 治療で
しかも治療方法として
過去は
1週間位の絶食! 膵臓が周りからの匂いでも キュっと動き出すので 犬猫達の周りで人も食事をしないこと!
と言われていたのですが
もう10年位前か
今は 真反対で
膵臓の中の液を排出させることも 大切な治療になるので
食べさせること!も大切な治療!
になりました。
真反対です。
人は今も絶食らしいですが、犬猫の方が実験ができるから
変化が早いのだろうと思っているので、いつか反対の治療になるかもしれませんね
あとは
嘔吐があるなら、制吐剤で、下痢があれば その治療
食欲がないなら、強制給餌です
以前は メトロクロロプラミドというの位しか 制吐剤として
なくて、人は まだそれを使うらしいですが
犬猫は 人が抗がん剤で使用するレベルの制吐剤が使えて
12時間効果があるのと
シベレスタットとか ブレンダ(犬の膵炎の治療剤)という
白血球がたくさん走って来すぎて 炎症をおこすのを
途中でストップする 効果のある注射を
早期血使うことが できて
かなり 重症化が防げています。
この子の飼い主さんのように、血液検査で確定診断を
しなくても、その薬の治療への仕組みを理解していただけると
協力していただけ、
当院では、できるだけ通院で治療させていただくようになりました。
ほとんど重症化させないですんでいます。
なんて双方 楽で幸せなんだろうと感じます。
以前は 膵炎!となると 即入院で 死ぬか生きるかでしたが
時代は変わったことと
私が獣医アトピー・アレルギー免疫学会で
https://www.saaivm.com/seminar/seminar-info.html
免疫学を学ばせていただいたことで
身体の中の 血液細胞レベルのことを 考えつつ 薬をチョイスできる
ようになったのが 多きな変化だなと 思っています。
今度は8月27日(日)に
「泌尿器の免疫:免疫がコントロールする腎機能」―
会長の先生に 直接お聴きしたいことがあるので、リアル参加する予定です。
さて、このゆー君の写真もっとあるので
載せておきます。
特に私は 鼻の特大アップ写真が好きです。
なんだか,いつも見ているのは 近くなので
鼻が大きく撮影されていると その子を リアルで感じられる気がするのです
また来年も お祝いできますように!
皆さんも、お誕生日とかの前後で来院されていたら
お誕生日飾り &撮影しますので
遠慮せず気楽に 言ってくださいね!